Q:歯周病はいつごろからおこりますか?
A:広い意味での歯周病のひとつの歯肉炎は、幼児期から起こり始めますが、一般にいう歯周病の変化は思春期から見られます。しかし、自分でそれと気づく程度の症状、例えば口臭がある、歯肉から出血がある、歯が動くなどの症状が出てくるのはもっと後になってからです。このような症状は歯周病がある程度進行してから表れてきます。それまでは殆ど自覚症状がないので、そうなる前に歯科医院でチェックしてもらい、予防対策をすることが大切です。
最も手軽にまた効果的に行える予防法は、歯磨きです。初期の段階では丁寧に歯磨きをして、歯の表面や歯肉との境目についている歯垢を、しっかり取り除くことで進行をおさえられます。ある程度進行してしまうと、歯磨きだけでは進行を抑えることができません。早期に歯科医院でチェックを受けて歯周病の進行程度を診断してもらい、定期的な予防方法を毎日の生活習慣に取り入れて、大切な歯を歯周病で失わないようにしましょう。歯周病は、全身的な病気や、喫煙、不適合な詰めもの・かぶせもの、歯並びなどにも影響されます。このようなことも合わせて考えて、歯科医や歯科衛生士とよく相談して、自分に合った予防方法を行いましょう。
Q:PMTCとはどういう意味ですか?
A:プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング。専門家(P)による器械を使用(M)した歯(T)の清掃(C)のことです。
毎日歯磨きをしていても、歯や歯肉の汚れや歯垢を完全に取り除くのは難しいものです。そこで助けになるのがPMTCです。歯科医院でさまざまな器具を駆使して、汚れや歯垢を徹底的に落とすことで、磨き残しによる虫歯や歯周病の予防にはとても有効です。歯科医院は痛くなってから行くのでは、口と歯の健康は保つことができません。口と歯の健康を維持する一番の早道は、口の中を病気になりにくい環境にしておくことです。このために定期的にPMTCを受けて予防していくことが大切です。最近はさらにフッ素を塗布したり、合わせて歯磨きのポイント、食生活や生活習慣全般についてのアドバイスなども行っている歯科医院もあります。歯の定期健診と同じように受けていくといいでしょう。なお、予防として受けるPMTCや自分に合ったサイクルで受けるPMTCは、健康保険ではできません。また、歯の表面の汚れ(ステインやヤニなど)を落とすことも健康保険外となります。
虫歯の治療が終了したり、歯周病治療のメンテナンスに合わせて定期的にPMTCを受け、良い状態を維持していけるように心がけていきましょう。費用や内容に関しては、各歯科医院で違いますので、相談してみてください。