口腔ケアのススメ・・・10 親知らずは抜いたほうがいいですか?

神奈川介護求人JOB(ジョブ)TOP › お役立ち情報 › 口腔ケアのススメ・・・10 親知らずは抜いたほうがいいですか?

Q:歯周病がなかなか治りません歯磨き以外にすることは?

A:歯周病の原因は、歯周病菌が歯肉に炎症を起こして、歯を支えている歯槽骨を溶かしてしまう病気です。歯の周りに付着したプラーク(菌の塊)を正しい磨き方で毎日取り除くことや、沈着した歯石を歯科医院で取り除いてもらうことが大切です。その上で、最近では歯周病菌に効く抗菌剤を服用して、歯周病菌の数を減らしたり、口腔内の常在菌を調べて効果的な薬を選択することができるようになりました。一時的な方法として口腔内の善玉菌を増やして、悪玉菌(歯周病菌)を減らす、プロバイオティクス効果を応用することも良いことがわかっています。

また、歯肉の抵抗力を強くする(炎症を起こしにくい歯肉にする)ということから、食事の内容も見直す必要があります。抵抗力に関係しているビタミンC、歯肉のコラーゲン繊維に関係しているタンパク質、質の良い血液に関係している鉄分などが十分であるかどうかも考えなければなりません。体の栄養状態が悪ければ、歯周病はなかなか治りません。
タバコも歯周病を悪化させる環境を作ります。歯周病を予防するためには歯磨き以外に、食事や生活習慣を見直すことがたくさんあると思われます。歯科医に相談して、自分にあった予防をしていきましょう。

Q:親知らずは抜いたほうがいいですか?

A:親知らずとは、永久歯の一番最後に生え出してくる大臼歯のことで、第3臼歯ともいいます。上下左右4本完全な形で生えるケースは少なくなり、1~2本のみの場合や、生えずに埋もれたままの場合もあります。一番せまいところに生え出してくるので、横になっていたり斜めになっていたりして、隣の永久歯との間に食べかすが溜まりやすく、虫歯になったり細菌感染により歯肉の炎症を起こしやすくなります。それ以外にも生え出た場所が悪いと、嚙み合わせに悪影響を及ぼしたり、舌や頬を噛んで傷を作ったり、口内炎の原因になったりします。一番奥で歯磨きが良くできない場所なので、虫歯になりやすいですから抜いたほうが良いのですが、下の親知らずは歯根の先が下顎神経に近いこともあるので、必ずレントゲンやCT撮影をして事前チェックが必要です。

親知らずの痛みを我慢したり、抜歯を避けて炎症を繰り返していると、炎症を起こした菌が全身にまわり、重篤な病気を併発することがあります。発症リスクの高い親知らずは、腫れや痛みのないときに抜歯をおすすめします。一度腫れると必ずと言っていいほど再発し、痛みも強くなります。妊娠中や環境の変化でも発症のリスクが高くなりますので、心配なときは歯科医に相談しましょう。