Q:歯石がつかないようにするにはどうしたらいいでしょうか?
A:歯石が付かないようにするには、まず毎日丁寧に歯ブラシを使うことです。歯石は、歯の周りに付着した歯垢が石灰化(カルシウム、リンが沈着)してできるものですが、この石灰化には、特に唾液の性質が大きく関係しています。歯石が最初につきやすい場所は、下の前歯の裏側、上の奥歯の外側などという、唾液が口の中に出てくる部位に相当する所です。
また、歯石のつきやすい人とつきにくい人がいます。これは唾液の性質や歯並びや、普段よくとる食物の特徴、不適合な冠などいろいろな条件の違いによるものです。歯石は歯周病を起こす歯周病菌の塊ですから、できるだけ取り除くことが大切です。歯垢は歯ブラシでとれますが、歯石になると歯ブラシではとれませんので、歯科医院でとることになります。定期的に歯科医院で(一般的には半年に1回ぐらい)検診をしてもらい、きれいに取り除き歯周病を予防していくと良いでしょう。
歯石は歯肉の上に沈着するものと、歯肉の中に侵入して歯根の側面に付着するものがあります。歯肉の中のものが多くなると、歯周病を悪化させます。歯肉の上に初期についたものは簡単にとれますので、できるだけ早く歯科医院できれいにしてもらいましょう。その際、歯科医院や歯科衛生士に歯磨きのポイントを教えてもらい、毎日の歯磨きに参考にするといいでしょう。
Q:最近歯がすりへって短くなったような気がします。心配ないですか?
A:夜間の歯ぎしりや、日中の噛みしめや、上下の歯を常に接触させている状態を続けたりすると、歯のエナメル質が摩耗してなくなり、歯が平らになっていきます。
噛みしめ症候群といわれ、知覚過敏や歯の破折、歯周病の憎悪、虫歯でない歯の痛みや口臭の原因にもなります。歯のトラブルだけでなく、顎の痛みや肩こり、頭痛、腰痛などもおこります。まったく自覚がない人もいますが、歯に特徴がありますので、歯を見ればすぐわかります。噛み合わせや不正歯列、冠や詰め物が合っているかなどチェックして、夜間の歯ぎしり防止のナイトガードも装着する必要があれば作りましょう。また、噛みしめはいわゆる「癖」であるとも考えられているので、日中気が付いたら上下の歯を離すようにするだけでも緩和します。上下の歯が接触するのは、ものを噛むときと飲み込むときだけと認識してください。唇を閉じて上下の歯を離し、頬の筋肉の力をぬくことを意識して日常生活を送りましょう。一日に何回も練習して歯を離す感覚を覚える事です。この簡単な方法で、関節とお口の周りは緊張から解放されリラックスし、知覚過敏が軽減し口臭もなくなり、歯の寿命も格段に延びることが分かっています。