認知症 「新しいことほど忘れる」…2

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もの盗られ妄想は、認知症で起きやすい妄想のひとつで、大事なものを盗られたと訴える症状です。多くは財布や現金、貯金通帳や宝石類など財産に関するものを盗まれたと思い込んでしまいます。逆に、何かの景品など他人から見たら何でもないようなもの、そんなつまらないもの誰も持っていかないよと思うようなものを、誰々が持って行ったということもあります。

認知症でなくても高齢になると「置き忘れ」をすることがありますが、その場合は「自分が置き忘れた」と自覚があります。認知症のもの盗られ妄想の場合は、自分が置き忘れたという自覚はありません。記憶障害によって置き忘れた事実を覚えていられないため、探すこともなく「ない=盗まれた」と思ってしまうのです。

もの盗られ妄想で盗んだとされる人は、介護している時間が長い人が多いといわれています。まず、だれかが盗んだにちがいない、と認知症の人が考えたときに、盗人の張本人としてあげられるのは、認知症の人にとってそれまで関係のよくないと思われていた人です。

なので、嫁がいちばん多いのです。つぎが配偶者。つまり、認知症の人とそれまでの関係が赤裸々に見えてしまうことがあるのです。常日頃から、家族関係を良くする努力をしていることはむだなことでは決してありません。また、一番話しやすい娘さんだったりすることや家族以外に新しく出入りするようになったヘルパーさんや施設職員のこともあります。どうやら盗人とされる人は、認知症の人との間に複雑な関係性が潜んでいるようです。

認知症の人が、自分でしまい込んだことを忘れているわけですから、しまい込むことの多い場所を探って行けばすぐに見つかると思います。この時、一人で探しに行って見つかると「あんたが隠したのだろう」となってしまいますので、認知症の人といっしょに探すことが大切です。

しかし、これはなんどもくりかえされるのです。大事なものですから見つかってもすぐにしまい込む、また盗られたと訴える、家族は初めてのように一緒にまた探す、これを延々と続けるのですから、そのたびにいっしょにもの探しをやるのはたまりません。

でも、そこであきらめずにつきあうしかありません。あるいは、本人にわからないように先に探し出しておき本人がすぐに探せるようなところに置いておくのもいいでしょう。どのような場合でも「またか」とか「さっき見つけたでしょ」と責めたり、怒ってはいけないとうことをしっかり覚えておきましょう。本人はいつも本気なのです。本人が分からなくなっていることを理解してあげ、一緒に解決する努力をすることが大切です。