入浴介助 その1≪基本の流れ(一般浴)≫

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高齢者にとっての保清に、入浴は欠かせません。シャワーだけでなく、浴槽に入って全身を温めることにより、心身ともに健やかに過ごすことができます。
また、介助者にとっても、その利用者の方の人となりをよりいっそう知ることが出来るきっかけともなる介助でもあり、状態観察の要でもあり、コミュニケーションツールでもあります。
入浴の三大効果として、「温熱効果」「静水圧効果」「浮力効果」があげられます。

≪入浴準備≫

・排泄を済ませる
・バイタルチェック
体温はもちろん血圧が高いと入浴できません。体温・脈拍・血圧を測り、安定
しているかを確認します。
・皮膚の異常の有無
全身の皮膚の状態を観察するいいチャンスです。普段の様子も把握したうえで観察しましょう。
・着替え、パットなどの準備
入浴途中で取りに行くことのないよう準備しておきましょう。
・不要なものは片付けておく
脱衣所から浴室までの動線で、妨げになるようなものは、あらかじめ片付けておきましょう。
・脱衣所・浴室の準備
浴室と脱衣所の温度差は、退浴後に大きな負担となります。脱衣所は、介助者が少し蒸し暑いと感じるくらいがちょうど良い温度です。
浴室は、シャワーで壁面・浴槽・イス・その他全体にかけて温めておきます。
・看護師や外部との連絡がとれるようにしておく。
急変時に迅速な対応ができるようにしておきましょう。

≪洗髪・洗体≫

1.先ずは介護者が手でシャワーの温度を確認しましょう。適温と思ったら利用者の足先にシャワーをかけ確かめてもらいます。
2.すね、膝、と徐々に体の上部に向けてシャワーをかけていきます。足や腕は心臓から遠い部分からお湯をかけていきます。
3.洗髪は、髪にお湯をかけながら、頭皮に異常がないかもチェックしましょう。頭皮はこするのではなく、指の腹でマッサージするように優しく洗います。
4.洗体では、皮膚に痒みやただれがある部位は、石鹸は使わず流す程度にします。発汗しやすい部分を把握しつつ洗髪同様、優しく洗います。
5.拘縮した手は、いきなり開かず指1本1本ゆっくり洗います。痛みがある場合は、介護者の手に泡をつけて手洗いするなど工夫をしましょう。

≪浴槽につかる≫

1.シャワーチェアから立ち上がった際のふらつきの有無を確認します。
2.足腰に自信のない利用者は、一番不安を感じる瞬間です。
一瞬1本足で体を支えるため、つい力んでしまいます。「○○さんの腰を持っていますから」とか「足を上げるのを手伝いますね」などの声掛けをしましょう。
3.浴槽につかり、座るぎりぎりまで支えて欲しい部位を離さないようにします。浴槽に浸かる時間は、5分位を目安とし、長湯は避けましょう。
4.退浴の時は、ゆっくり立ってもらうように声掛けします。しっかり立っていることを確認してから上がるのを手伝い、シャワーチェアでかけ湯をします。
5.終わったら背中にバスタオルを掛けていただき、拭けるところは浴室内で自分で拭いてもらいましょう。体が濡れたままで脱衣所に出ないように注意します。

≪水分補給≫

水分補給はとても大切です。下着を着終ったら水分をすこしずつ摂っていただきます。このとき気分不良等変化がないかよく観察します。入浴は、血圧の変動、筋肉の収縮など身体状況の変化が顕著です。必ず入浴前後の様子を観察ししましょう。