食事介助 その3≪食事を始める前にすること≫

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食事は、リラックスしておいしく食べてもらえる状態が理想です。部屋にこもりがちだったりすると、食事やお茶のために寝室から居間に移動するだけでも気分転換になります(寝食分離)。気持ちが沈んでいると、なかなか寝室から出たがないこともありますが、介護者だけでなく高齢者同士声を掛け合って一緒に食事をすることで、気持ちが上向きになることもあります。

●排泄を済ませる

食事に集中してもらうために何よりも大切なのが、食事前に排泄を済ませてもらうことです。途中でトイレに行くとなると、一旦食事を中断しなければならず、冷めてしまったりして食事が進まなくなります。

●食事しやすい環境を整える

テレビなどがついていると、ついそちらが気になり、食事に集中できないことがありますが、あまりにも部屋が静かすぎても、緊張してしまう可能性がありますので、ゆったりとした音楽をかけ、リラックスできる環境をつくるのも効果的です。

●口の中を清潔にする

食事の直前に、うがいや歯磨きなどをして口の中を清潔にしておきましょう。
特に嚥下障害のある高齢者の場合、口の中に汚れが残っている状態で誤嚥してしまうと、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まります。また、食事前に口の中をきれいにしておくことで、味を感じやすくなるだけでなく、唾液の分泌が活性化し、食べ物を飲み込みやすくなります。

●唾液の分泌を促すトレーニングをする

食べ物をのどに詰まらせたり、むせたりする回数が多くなると、食事に対して消極的になります。食べる前に嚥下体操や口腔体操などを行い、スムーズに食べられるような工夫が必要です。

●手を清潔にする

これは一般の人の食事でも当てはまることですが、風邪を予防するためにも食事前には手を洗いましょう。そのときの身体状況によっては、濡れタオルやウェットティッシュなどで手を拭くのもいいでしょう。

●献立を説明する

「これは焼肉です」「これは○○の味噌汁です」などの言葉と一緒に献立を説明し、食欲を刺激し、自発的に「食べたい」という気持ちを引き出しましょう。
あらかじめ食べ物の好き嫌いを把握しておけば、おいしく食べてもらえるように工夫したり、食べてもらう順番やタイミングを考えたりできます。食事は、リラックスしておいしく食べてもらえる状態が理想です。