食事介助 その2≪食事のときの正しい姿勢≫

神奈川介護求人JOB(ジョブ)TOP › お役立ち情報 › 食事介助 その2≪食事のときの正しい姿勢≫

誤嚥のリスクを下げるには、正しい姿勢を保つことが重要です。

●テーブルと椅子(車椅子)で食事する場合

・前かがみの姿勢がとれる:上手く飲み込むには前かがみの姿勢をとる必要があります。頭が前にくることで、口がのどより下に位置し、食べ物が誤って気道に入るのを防いでくれます。
・イスに背もたれがあって安心できる:安定した姿勢を保つため、イスには深く腰かけるようにしますが、背もたれがあると安心です。片麻痺のために左右のバランスがとりにくい場合は、肘あてもついているほうがいいでしょう。
・テーブルが高すぎない:小柄な高齢者の場合、市販のテーブルでは高すぎて「まえかがみ」の姿勢が取れないことがあります。イスに座った姿勢でおへそのあたりに来るぐらいがちょうどよい高さです。
・かかとが床に着く:安定して座るためには、かかとが床に着いている必要があります。市販のイスは高さが40㎝ありますが、日本の高齢女性のひざ下の長さは37㎝前後といわれています。椅子の高さは、深く腰掛けた状態で足が床にしっかりとついて、かつ膝が90度に曲がるくらいの位置がベストです。テーブルの高さは、軽い前傾姿勢の状態で腕を乗せた際に、肘が90度に曲がるくらいが適切です。また、前傾姿勢を保ち、椅子から落ちないようにするために、背中や頭の後ろなどにクッションを入れて支えるのもおすすめです。

●リクライニング車椅子の場合

リクライニング車椅子を使用している人の場合、リクライニングの角度は椅子のときと同じように90度近くにすることが理想ですが、患者さんの状態や本人の希望に合わせて45~80度くらいに保てるのがいいでしょう。本人とコミュニケーションをとりながら、無理のかからない角度を見つけてください。膝は90度に曲げ、足はステップにしっかりと乗せます。体が安定しないようであれば、背中や頭の後ろにクッションなどを入れて支えましょう。

●ベッドで食事する場合

ベッドで食事をする場合も、リクライニング車椅子と同様、高齢者の身体状況や希望に合わせて、リクライニングの角度を45~80度くらいに保ちます。
その際、腰はベッドのリクライニング部分にしっかりと沿い、隙間ができないようにします。膝は軽く曲げられるようにして、その下にクッションなどを挟むと姿勢が楽になります。首を安定させるために、首下から後頭部の辺りにクッションや枕を挟むのも良いでしょう。

←食事介助その1