・足を傷めずにスムーズに歩けるもの
靴は元々足を保護する目的で考えられました。山野を駆けめぐる時代には、石や岩、草木などによるケガを防ぐのが主な目的だったといわれています。地面からの衝撃をやわらげることも大事な役割でした。その後、ファッション性も重視されるようになりました。
今では、服装の一部として、靴は重要な役割を果たしています。その一方で、長時間履き続ける靴は、機能面での役割も重く見られるようになってきました。履いていて痛くないことが最低限の条件です。履いていて楽で、歩くときの足の運びがスムーズで疲れにくい、といった機能が要求され、そのための靴作りが発展してきたのです。
・軽くて柔らかい靴は良い靴とはいえない
自分にあった靴とはどのような靴でしょうか。履き心地が良いことは大事な条件ですが、履いた時に軽くて、やわらかく、楽に感じる靴が、長時間歩いたときに居たくなくて、疲れない靴とは限りません。手でひねるとねじれてしまうような軽くてやわらかい靴では、衝撃に弱く、歩行のブレを支えきれません。
ある程度の硬さと重さが必要です。左右前後にぶれずにバランス良く歩くためには、靴全体が足のアーチを保つ構造になっていなければなりません。地面をしっかり捉えて、蹴りだすためには、靴の中で足の指が自由に動けるスペースも必要です。
・足の機能を高める構造が大事
足の形や歩き方は人さまざまです。体型によって影響されることもあれば、長年の生活習慣によってバランスが乱れている人もいます。良い靴の条件としては、足が本来持っている機能を存分に発揮できる構造になっていることです。靴を履くことで姿勢が良くなり、バランスよく歩けることが大切です。
自分に合った靴を履くことで、よりいっそう美しく歩くことができるでしょう。歩き方に何らかの問題がある人でも、自分に合った調整をすることで歩く機能が改善されれば、その靴は良い靴といえるでしょう。