・角質は削りすぎないのがコツ
足は汗をかきやすいうえに、乾燥しやすいところでもあります。とにかくかかとは角質層が一番厚く、ヒールのある靴などで無理な刺激を受けやすくなっています。サンダルやミュールなど、素足で過ごしていると乾燥しやすく、ガサガサがいっそう悪化します。
厚くなった角質を放置すると、魚のうろこ状に皮膚がめくれたり、ひどい時はひび割れて出血することや細菌感染することもあります。糖尿病があると、かかとの傷から感染し、足全体に壊疽を起こし、ひいては足の切断という最悪のシナリオになりかねません。厚くなった角質は、時々削ってスベスベにしておきますが、削り過ぎると皮膚が傷むばかりでなく、内部組織を守るという体の防御反応が働いて、もっと厚くしようと逆効果になることがあります。角質ケアは週に2~3回程度で十分です。
・やすりは両面タイプを使用
角質はヤスリか軽石で削りますが、足が濡れているときに削ると、削り具合の実感がなく削りすぎてしまいます。入浴後や足浴後など、角質がやわらかくなったところで、よく乾燥させてから優しく削りましょう。ヤスリは粗い面と細かい面と両面タイプがいいでしょう。足の裏やつま先を触り、皮膚が硬くなっている部分を見つけ、ヤスリの粗い面でこすります。
ヤスリは力を入れずに一定方向に動かします。仕上げに細かい面を使って同じようにこすります。ヤスリを家族で共用する時には、使用後十分に洗い流してしっかり乾燥させておきましょう。水虫に気づかないまま使って家庭内感染をおこすこともあります。ヤスリの目の中に削られた角質が詰まっているので、石けんを使い、歯ブラシなどでしっかり洗い流します。
・保湿クリームで保護
余分な角質を削った後は、ぬるま湯で洗い、しっかり保湿します。クリームなどを少しべたつくくらい塗りながら、念入りにマッサージをします。ケアのあとは、靴下を履くと有効成分が浸透しやすくなります。角質のケアをしても、足のガサガサがよくならない場合は、足の裏の角質が増殖するタイプの水虫の可能性も考えられますので、皮膚科の専門医に相談しましょう。
また、靴や靴下に閉じ込められていた足を開放するために、素足になることはいいのですが、長い時間素足のままでいると皮膚が乾燥してガサガサになることもあります。特に冷房や暖房の効いた部屋では、乾燥のし過ぎに気をつけましょう。コタツやホットカーペットを使うときこそ、足の保湿を十分に心がけましょう。