口腔ケアのススメ・・・4

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口腔内は、温度、湿度、栄養などあらゆる点において、微生物が繁殖しやすい条件が揃っていることとから、呼吸器感染症をはじめ、全身の疾患や炎症と密接に関連しています。このことから、「お口は病気の入り口」とも言われています。したがって、口腔機能を向上させる口腔ケアは、生活の質を維持するだけでなく、いろいろな疾患の予防や介護予防にとっても必要不可欠となります。口腔機能の低下によって、細菌が繁殖し、誤嚥性肺炎のリスクが高まることも指摘されています。

1)口腔ケアの前に全身状態をチェックしましょう

・義歯(入れ歯)を装着してますか?
・どこかに歯が残っていませんか?
・歯のどこかに汚れはついていませんか?
・歯肉(歯茎)に出血や傷などの異常はありませんか?
・詰め物、かぶせ物、インプラントなどはありますか?
・口腔内は乾燥していませんか?
・マヒはありませんか?
・ブクブクうがい、ガラガラうがいはできますか?
・意識障害や嚥下障害はありませんか?
・コミュニケーションはとれますか?
・口の中を触れられることに抵抗はないですか?
・ケアをするための姿勢を保つことができますか?
・食事形態はどのようになっていますか?

口の中の状態を把握することで、効率よく適切なケアを行うことができます。詳しい評価は、歯科医師、歯科衛生士にチェックしてもらい、説明を受けることが必要です。口腔ケアを自分でできるかどうか、介助が必要なのかどうかも評価が必要です。自分で行っている人ほど,口の中が汚いというデータもありますので、自分で歯磨きをしているからといってチェックしないのもちょっと考えものです。要介護状態になったら、口腔内の評価が必要であると考えてみましょう。また、全身状態が安定していない、介護が難しいなどの問題がある場合には、口腔ケアがリスクとなることがあります。正しい介助を行うためにも、専門家の評価が重要です。全身状態については要介護状態の評価から、すでに分かっているマヒの程度や部位を再確認すること、病名や処方されている薬をチェックすることなどで、多くの情報が得られます。