1、足のアーチの崩れで水虫が治らない
足に起こるトラブルの多くは、足の3つのアーチの崩れが原因となっています。足の骨格の変形はその代表ですが、マメ、タコ、ウオノメなどの皮膚の異常、巻き爪や陥入爪などの爪に異常も、元をただせば足のアーチの崩れから起こっています。
足の病気でやっかいなもののひとつに、水虫があります。感染した後に、なかなか治らなかったり、悪化する原因のひとつに、足のアーチの崩れが挙げられます。
アーチが崩れて指が開かなくなった足は、乾燥しにくく原因菌である白癬菌をなかなか退治できません。巻き爪に侵入すると爪の成長が遅いため、病原菌の絶好のすみかとなってしまいます。
2、関節痛、腰痛、頭痛にも
足のアーチが崩れた状態では、からだ全体のバランスも悪くなります。膝・腰に負担がかかり、膝関節症や腰痛を引き起こしたり、無理に歩いて足首を傷めることもあります。
前後左右の姿勢を崩れたままにしておくと、骨盤にも歪みが生じます。脊椎や頸椎にも余計な圧力がかかり、背部痛や肩こり、首のこりなどが起こりやすくなります。慢性頭痛の大半を占める緊張型頭痛は、首や肩こりが原因になっていることが多いのですが、その元となっているのは悪い姿勢です。
歯の嚙み合わせが悪かったり、顎関節症で悩む人の中には、足のアーチが崩れている人も見受けられます。
3、メタボリックシンドロームの危険性も
足のトラブルが深刻になると、歩くことがおっくうになりがちです。痛みのために、歩くことをできるだけ避けている人もいます。運動不足から太ってしまい、そのために足のトラブルがさらに悪化する、という悪循環を繰り返すことになります。
中高年になると、長年にわたって足に負担をかけたことと太ったため、外反母趾や陥入爪が悪化している人が見受けられます。運動不足から、余計な内臓脂肪をため込んでしまい、全身の健康を損なうメタボリックシンドロームのもととなっています。
たかが足のトラブルと侮ることはできません。命に係わる病気につながることもあるのです。